朝焼けはまだ空の彼方
少しずつ音もなく落ちていく
砂時計
明日はまた見つけるだろう
雪の中 咲く
白い花を
手にとれば
すぐとけていく
夢のひとしずくを
留まることなどない時間を
追いかけて
見送ることしかできなかった
今はただ
君に届け
この声は
いつかめぐり逢うための約束を
告げている
光と影とが揺れる道を
駆け抜けて
いつしかようやくたどり着いた
朝の海
君に届け
この声は
寄せては また返す
潮騒の呼び声
瞬く内に季節は過ぎて
君と出会った
あの冬になる
青い星座は君を忘れて
こごえた夜の闇に光る
流れ星なら宙へ
散った花なら土へ
いつか誰もが
帰る日が来る
君の翼はどこを目指す
やわらかな光が
ふりそそぐ
懐かしい
あなたと出会った場所
生まれる前の
記憶たどって
ここへ来た
とめどもなく広がりゆく
夜の水面へ
舟 こぎ出せば
風に踊る
命の灯が
夜空の星をつないで
道しめす
白銀の光はなち
明日へと
