2014/10/24

a summer's day

君を夏の日にたとえようか。
いや、君の方がずっと美しく、おだやかだ。
荒々しい風は五月のいじらしい蕾をいじめるし、
なりよりも夏はあまりにあっけなく去っていく。
時に天なる瞳はあまりに暑く輝き、
かと思うとその黄金の顔はしばしば曇る。
どんなに美しいものもいつかその美をはぎ取られるのが宿命、
偶然によるか、自然の摂理によるかの違いはあっても。
でも、君の永遠の夏を色あせたりはさせない、
もちろん君の美しさはいつまでも君のものだ、
まして死神に君がその影の中でさまよっているなんて自慢話をさせてたまるか、
永遠の詩の中で君は時そのものへと熟しているのだから。
ひとが息をし、目がものを見るかぎり、
この詩は生き、君にいのちを与えつづける。

Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date:
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimmed,
And every fair from fair sometime declines,
By chance, or nature's changing course untrimmed:
But thy eternal summer shall not fade,
Nor lose possession of that fair thou ow'st,
Nor shall death brag thou wand'rest in his shade,
When in eternal lines to time thou grow'st,
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this, and this gives life to thee.

The Sonnets No.18
William Shakespeare
戸所宏之訳



2014/10/13

sedgemoor

きっかけは覚えていないが、数年ぶりに靴欲が湧き出てしまっている。
先日のalden 986に続き、今度はcrockett&jonesの靴を買ってしまった。
プレーントゥ、ウイスキーコードバンのsedgemoor。
ホーウィン社のコードバンといえばaldenだが、crockett&jonesも結構出していて、このsedgemoorもその一つ。
aldenのコードバンモデルでは、#8でさえ品薄気味だから、ウイスキーの新品を日本で買うのは現在ほぼ不可能だろう。
アメリカのショップサイトでも新品は見たことがない。
ちょうどaldenの名作プレーントゥの990を探していたところ、同じプレーントゥでホーウィン社のウイスキーもなかなかチャンスがないだろうということで、ほぼ12万円!の定価で買ってしまった。
恥ずかしながら自分の靴の最高額である。
ソールはダイナイト。
sedgemoorのコードバンはcrockett&jonesの公式サイトには載っていないので、もう廃番になったのだろうか。
注文翌日に早々と到着し、箱を開けると、意外とトゥにボリュームのある形であることに気がつく。
ライニングにある番号は手書き。
ソールにはハンドグレードではないcrockett&jonesのロゴとgenuine cordovanの金文字が美しい。
コードバンは右足の方にやや色むらがあった。
ウイスキーはやっぱり#8とは全く違う。
一言でいうとコードバンらしくない。
自分が持っている#8と比べると、やや傷がつきやすいような気がするが、まだ3回程度しか履いていないので、評価はこれからだろうか。
今後、どう変化していくか、楽しみだ。